vol.99「悩みのるつぼ – 朝日新聞2010年5月15日掲載」

Filed under: アメブロ — タグ: — @ 2010/07/25 22:54

LOMOとOLYMPUSと-099
十代の女子高生です。以前から相談したいことがあるので投稿しました。

父のことです。父の休日は食べる、寝る、テレビの繰り返し。無趣味なので他のことは何ひとつやりません。強いて言うなら、買い物に行って無駄金を使うくらい。何もしないくせに食欲は人一倍あるので困ります。

仕事は「忙しい」と言う時期もありますが、自営業で一日中テレビがついているようなところなのでちゃんと仕事しているのか不審です。また、最近は「疲れた」と言っているのにも関わらず、夜遅くまでずってケータイをいじっており、五十歳にしてケータイ依存症で、酒を飲みに起きたりと意味がわかりません。

物心ついたときからこんな父が嫌いでした。母には「お父さんみたいにならないように」と言われ育てられてきました。幼い頃真冬の二月の公園の噴水で私が遊びたいという理由で父が遊ばせ、肺炎になり入院したことがあります。父と遊んだ思い出やしつけをしてもらった記憶はありません。父に育てられたという思いはありませんし、感謝の気持ちはこれっぽっちもありません。

だから、父の老後の面倒は見ないと決めました。野垂れ死ねばいいんです。友達はお父さんと一緒に買い物をしたり映画を見たりしているので、とても羨ましく思います。父を好きに・・なろうとしても、父のいいところなんてひとつもないし、考えるほど悪いところがあがってしまいます。

子供のことに無関心で全てにおいて母に任せっきりで、学校のテストや成績、最近は通知表も父には見せていません。イジメられてる子はいないかなどと聞いて、おもしろがったり、今はロクな先生がいないと言ったりしています。

母は父との結婚は失敗と言っており、私は離婚してほしい限りなのですが、やはり経済的なことを考えると離婚という選択は無理です。

父がいる休日はイライラしてしまい、死んでほしいとか殺したいという気持ちが強くなっていくばかりで、いっそのこと虐待でもされれば訴えられるのにと思うようになりました。楽しいはずの休日はストレスがたまって辛くて泣くようになりました。

私はどうすれば良いのでしょうか。思春期という理由で片付けないでほしいです。

回答 – 岡田斗司夫

「お父さんみたいにならないで」

母はいつも言う。不思議です。あなたは女、父にはなれません。なるとすれば母親でしょう。

「お母さんのようになっちゃダメよ」こう言うべきです。

なぜ母は「私のような母親になるな」と言えないのか?ここがポイントです。
「私のような母親」とはどんな母親でしょう。答は簡単ですね。

自分に無関心・無頓着な夫と結婚し、離婚もできず、思いつく限りの愚痴を幼い頃から言い聞かせ、やがて娘が「父など死ねばいい」と思いこみ休日に泣いて過ごすように仕向ける母。

それが「私のような母」です。

本当に最悪の父なら、なぜ母は離婚しないのか?これも簡単、ちゃんとストレスのはけ口があるからです。自分の言い分を全部信じる娘に毎日悪口を言ってストレス発散してる。だから母は耐えられる。つまりあなたの犠牲の上に、母は暮らしている。

あなたの父親像は、母の愚痴でできている。寒い中、娘にせがまれて公園まで連れて行く父。はしゃいで寒いのも忘れ夢中であなたは噴水で遊んだ。でも風邪を引いたあなたに母は「父が悪い」と吹き込みます。繰り返される呪いの言葉が楽しい思い出を消してしまったのです。

人間は弱い。誰かの愚痴や文句を言わないと生きていけない。

母の不幸は、家に閉じこめられて、視野が狭いことです。趣味が「父のダメ出し→娘に吐き出し」だけ。こんなの誰の得にもなりません。

ではどうするか?あなたがこのマイナス連鎖を切りましょう。

誘ってあげて、お母さんの興味を外に向けさせる。これができれば、情況はかなり改善されるはずです。お母さんと一緒に映画やショッピングや旅行をする。そのために、あなたがバイトをするのもアリ。お母さんにもパートに出ることをどんどん勧めましょう。

パートをすれば、お母さんの世界も広がるし、お金も、できることも増えます。本当に最悪な父なら、あなたと母が一緒に働いたら独立も可能でしょう。

難しすぎますか?じゃああなただけでも逃げてください。たった三人家族で二人が一人の悪口を言い合ってる家は地獄ですよ。高校生ならもう働けます。

逃げなさい。さもなければ、母を助けなさい。

Older Posts »

Copyright © 2012 アジサイ All Rights Reserved.